アスベスト、原則禁止から全面禁止へ 厚労省
Excite -: 08年までにアスベスト全面禁止へ 厚労省
アスベスト禁止までのプロセス
アスベスト問題 関連資料

アスベストの使用を業界では早くから減らしてきたと思っていたが、私の認識には誤りがあったようだ。こう思い込んでいた理由は、アスベスト使用量(輸入量)のピークが1970年代と言われており、その時の年間輸入量35万トンが数年前には年間4万トン(昨年は1万トン以下)にまで落ち込んでいることを、直線的に右肩下がりしたと勘違いした点にある。だが、それは大きな誤解で、石油ショックが輸入量に影響していたのだった。
実際のアスベスト輸入量の変遷は、社団法人 日本石綿協会によると、次のグラフのように推移していた。
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戦前からのアスベスト輸入は戦後大きく増え、昨年11月に初の輸入ゼロになるまで、トータル988万トンが日本に輸入された計算だ。

そしてまた、厚生省がアスベスト使用を制限したのが1995年と、比較的最近だった。それまで日本は年間約20万トンにも及ぶアスベストを輸入していたが、これ以降、政府は「アスベストは管理して使えば安全」と言うようになった。

昨年10月、改正された労働安全衛生法施行令に従って、「アスベストは原則使用禁止」と改められた。この時、私を含めて多くの人がアスベスト使用禁止になったと思ったことだろう。しかし、代替品のない一部のアスベストを使う業界への考慮があったため、最近でもアスベストの使用を日本は続けている。この時禁止されたのは、重量比の1%を超えるアスベストを含有する製品で、「繊維強化セメント板」等、10製品の製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止となったに過ぎないという。

これまで厚労省は、アスベスト対策として1995年、特に有害性の高い茶石綿、青石綿の製造、使用を禁止し、昨年はそのほかのアスベストも原則全面禁止にした。
 しかし代替品がない配管、機器のガスケットや配電盤に使われる電気の絶縁板、化学プラントのシール材、工業用のひも、布などでは例外として認められ、現在も使用されている。日本のアスベスト輸入量は74年の35万トンをピークに90年代から減少し、02年に4万3000トン、昨年は8000トンで、今年は数十トンになる見込みだという。

こうしてみると、厚労省のやってきたことは業界保護の範囲内での規制に過ぎなかったのではないか、という疑念が湧いてくるのである。一企業の問題といった範疇を超えて、厚労省の対応が今後問題視されるのは避けられないだろう。

関連:【拡大するアスベスト被害
参考:サトケンblog:「アスベスト問題PT」わが党に設置される
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by kiyoaki.nemoto | 2005-07-09 01:22 | ニュース
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