住基ネットの個人情報、削除の判決 金沢地裁
住基ネットからの「個人離脱」認める…金沢地裁 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
asahi.com: 住基ネット離脱認める プライバシー侵害認定 金沢地裁
Excite エキサイト : 社会ニュース
住基カード利用低迷 利便性低く「余計なもの持たない」 /山形


住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)はプライバシー権を侵害し違憲だとして、石川県内に住む28人が国や県、地方自治情報センター(LASDEC)を相手取り、住基ネットからの個人情報削除および損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、金沢地裁で出された。

井戸謙一裁判長は「住基ネットからの離脱を求めている原告らに適用する限りにおいて、改正法(住民基本台帳法)は憲法13条に違反する」と述べ、石川県に対し、「(氏名、住所、生年月日、性別の4情報などの)本人確認情報を、国や地自センターに提供してはならない」とし、住基ネットから原告の個人情報の削除を命じた。慰謝料請求については棄却した。

 住基ネットからの「個人離脱」を認めた判決は全国で初めて。総務省は控訴する方針。

壮大なる無駄遣いと批判のある住基ネット(住民基本台帳ネットワーク)。
住基ネットは、元々、市町村役場が管理する個人の情報(氏名、生年月日、性別、住所etc.)を、転居先市町村にスムースに提供できる(だけの)目的で構築され、裏には国民総背番号制の目論見があるのではないかと言われつつも、稼働にこぎ着けた全国ネットワークシステムだ。システムの構築には多くの予算が注ぎ込まれが利用件数はごくわずか(住基カード発行はわずか0.43%)で、当初からの批判通り無駄遣いだったことは既に明らかだ。だが、住民の懐が直接痛まないせいで、あまり批判されてはいない。

批判が多かったのが、住民の同意無しで個人情報が登録された点である。システム稼働時には住民全てに住基ネット個人番号が割り振られ、その番号は国民全員に通知されたはずだ。(但し、その番号の管理は国ではなく、自治体が行っている)
住民登録した自治体以外に個人情報が勝手に利用される畏れがあるとして、全国の自治体の中には住基ネットへの参加をためらう自治体が出た。幾つかの自治体が総務省とさや当てを演じたが、最も有名なのが福島県の矢祭町だろう。町長が参加しないことを表明した途端、全国から住民票を移したいという問い合わせ(?)が寄せられた。
全国では他に、東京都杉並区、国立市も住基ネットに参加しておらず、横浜市は「安全性が確認されるまで」として希望する住民だけが住基ネットに参加する「選択方式」を導入している。また、長野県の田中知事は住基ネット侵入実験まで行い、今も「100%の安全はありえない」と安全宣言することを拒否している。

住基ネットには多額の予算を注ぎ込んだだけに、総務省は勿論、各自治体も活用方法を探っているところだ。だが、そもそもが必要度の低いサービスだけに、活用の決め手に欠ける。まして、個人情報の漏洩があれば大きなダメージが住民に降りかかり得る。無理矢理使わせるのではなく、立ち止まって考えることが必要だろう。
今回の裁判は、そのために住民個人が必要とする最小限の足がかりを認定した判決といえる。
[PR]
by kiyoaki.nemoto | 2005-05-30 12:08 | ニュース
<< 携帯電話データのバックアップ Top 弱体化する日本遺族会 >>