サービス残業を合法化? 厚労省
[Excite エキサイト : 社会ニュース]
規制受けない新制度検討 労働時間で厚労省の研究会
[厚生労働省]
「今後の労働時間制度に関する研究会」の開催について

一定の収入を得ていることや企業内で与えられている権限、職務を条件に、労働時間などの規制を受けない制度である「ホワイトカラー・イグゼンプション(適用例外)」。
厚生省が、この制度の導入を検討中だというニュースがあった。
2006年に労働政策審議会で審議し、2007年には国会で関連法案の改正を目指すそうだ。

労働時間の在り方をめぐり、厚生労働省は28日、残業代や最低賃金の規制を受けない、米国のホワイトカラー・イグゼンプション制度の導入や裁量労働制の拡大などについて議論する学識経験者による研究会を開いた。
 いずれも労働基準法の週40時間の規制や、残業の割増賃金規制の適用をほとんど受けない制度。導入の仕方によっては過労を招きかねない側面もあり、過労死や過労自殺が増加傾向にある中で論議を呼ぶのは必至だ。

労働者の自由な裁量による労働契約は、結果的に、いくら働いても十分な成果だと評価されない不安を産み、低賃金長時間労働を生み出したことは、忘れるには早すぎる。
それなのに、有効求人倍率が1を下回っている現在、米国でも低賃金労働を産んだホワイトカラー・イグゼンプションを導入しようとは、国は何を考えているのか。
折しも、JR西日本が尼崎線で大惨事を引き起こし、過重労働のもたらす危険性が喧伝されている中で、このような話が聞かれるのは皮肉でもある。

この制度の前提条件である、一定の「収入」や「権限、職務」などは、例えば中間管理職を参考に考えれば良いであろう。通常、管理職は平社員よりも給料は高いが、残業時間の縛りがない。経営者からは成果を求められるため、安定した会社以外では、残業代を払われないまま長時間労働の悲哀を味わっている管理職が多い。サービス残業をさせない会社では、平社員を帰して管理職に徹夜させるところもある。(:経験談)
このような社会から、一説には、日本の管理職がもっとも不幸な労働者だとも聞く。
また、企業の中には残業代を支払いたくないが故に、社員を名目上の管理職扱いにしているところもある。こうした企業に裁量労働制が導入されれば、一定の収入アップと無限大の責任を押しつけられかねないのではないか。

NEET問題等でも論じられるように、日本の労働環境はバブル時代の反動で、働くことが恐怖や苦痛をもたらすほどになっている面がある。しかも、日本経済の急回復は望めない。
労働者に余裕がない時代、経営側にフリーハンドを与えすぎるのは問題だ。

尚、アメリカ社会を見習いたがる日本では、更に残業時間を有休に繰り込む「コンプ・タイム制」導入の動きが出ないように注意が必要かも知れない。残業分を振替休日にできる制度が、労働者の利便性に則っている限りは問題は少ないが、企業側の指定が優先するようになると働き損に成りかねないだろう。
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by kiyoaki.nemoto | 2005-04-29 01:16 | ニュース
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