戦争ズレ

大正4年生まれで御年90歳になるという方がホームページを開いている。
戦争の時代を一兵士として生きてきた経験から、「戦争は勝ち負けに関係なく、絶対にやってはダメだ」と言っているが、同じ言葉を使っていても、やはり経験者の言葉は重く感じる。

体験記を読んでいると、「戦争慣れ」と「戦争ズレ」というトピックが目に付いた。何年も戦地へ行っていると、だんだん悪いことを悪いとも思わなくなり、賭博やかっぱらい、放火などは日常茶飯になっていくという。
戦闘中でも、無抵抗の者を殺すことへのためらいが、回数を重ねるごとに薄れていく。
日本軍が占領した支那の街の城壁には「東洋の鬼」だとか「東洋の悪魔」とよく書いてあったが、戦地での年月を経る毎にまさしく悪魔になっていったのだ。

こうして段々といろんなことを何とも思わなくなって行く。恐ろしいことだ。
そんな戦争を命じる人間は、善良な軍隊を送ったと思っているかも知れないが、兵士も戦争という病に冒されていく。悪魔は最初から居る訳ではないが、悪魔になっていく人間を止められるのは誰なのか。どうして悪魔になっていくのか。「慣れ」「ズレ」に陥らないよう引き留められるのは、少なくとも、同じく慣れ・ズレを起こした人間では無かろう。

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by kiyoaki.nemoto | 2005-04-24 13:59 | 心に残る言葉
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