李下に冠正すメディア
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朝日新聞が武富士とのタイアップ記事を連載し、武富士からは編集協力費の名目で5000万円を受け取っていたのに、記事には一切そうした事実を伏せていたことが分かった。
問題の記事は、「週刊朝日」に平成12年から13年にかけて50回あまり掲載された「世界の家族」というグラビアの連載記事。
朝日新聞社に対して武富士から1250万円ずつ4回、あわせて5000万円が編集協力費の名目で提供されたそうだ。

朝日新聞社では、「協賛企業として武富士の名前が出ることなく一方的に編集協力費をもらう形になっており、読者に疑念誤解を招くことになり反省している。今回の件でその後の武富士をめぐる報道姿勢に影響を与えたという事実はない」とコメントしている。

どこかで聞いたような台詞だと思った。それは朝日新聞が火を付けた、NHK番組への自民党の「検閲」問題だ。NHKは自民党幹部へ番組内容を説明はしたが、それによって番組が影響を受けたということはないと釈明した。しかし、問題は李下に冠を正した自民党とNHKである。実際に影響を受けたかどうかではない。疑われるようなことをすること自体が問題なのだ。

勿論、朝日新聞社としては、国民の税金を注ぎ込むNHKと朝日新聞とを同列に比べることはしないだろう。しかし、メディアの姿勢を明らかにしておくことは、メディアの中立性を保つということと同様に大事なことだ。読者・視聴者が受け取るメッセージにどのようなバイアスが掛かっているかを知る手段がなければ、いつの間にか世論を誘導する危険性がある。今回のことだけを取り上げれば小さなことかも知れないが、いつか来た道を辿ってはならない。





【続報】週刊朝日が釈明記事
慎重に検討すべきだった 週刊朝日が釈明記事』の記事によると、この事件を受けて、5日発売の週刊朝日に釈明記事が掲載されることが判明したそうだ。共同通信から全文引用して記録する。
朝日新聞社が週刊朝日の連載企画に対する「編集協力費」名目で、消費者金融大手の武富士から5000万円の提供を受けていた問題で、同誌が5日から発売される最新号で「企画立案の段階で慎重な検討がなされるべきだった」とする釈明記事を掲載していることが4日、分かった。
 記事は「武富士編集協力費問題の不手際についてご説明します」と題し、連載当時の編集幹部や武富士関係者からの調査結果を基に、一連の経緯を説明。同社との「タイアップ」について、編集幹部のデスク会や編集部全体の会議で反対意見が出たにもかかわらず、企画が通された経過を明らかにしている。
 武富士の社名を明示しなかった点については、同社からクレジットを入れるよう求められたが、同誌側がイメージが損なわれかねないとして「連載終了後、写真集を出版するなどして明示する方がいいと持ち掛け、合意した」などと説明。

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by kiyoaki.nemoto | 2005-03-31 15:43 | ニュース
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