CNN.co.jp : モーリタニア全閣僚の月給、6倍に、汚職根絶目的と - ビジネス
西アフリカのイスラム国、モーリタニアでは、全閣僚26人の給料を3月から一挙に現行の6倍にすることにしたと発表した。モーリタニアでは1年前、地方開発・環境省の職員5人が125万ドルを横領する事件が発覚、政府は汚職の摘発を公約していたという。 AP通信によると、新たな月給は、同国の大企業の幹部と比べ、約10倍の水準。国民の平均月給額は約40ドルになっている。現行の閣僚給与はモーリタニア国民の平均給与の約13倍。改正後は83倍に拡大する。 低すぎる給料は不正を招く、という発想はどこでもあるのだろう。日本でも、銀行員の給与が平均的に高い理由に、かなりの額のお金を扱うから、というのがある。実際は、競争原理が働いていないだけだろうが・・・。 ちなみに日本の国会議員の歳費は国会法で「一般公務員の最高額以上」と定められており、直接的な給与だけでも年収約2400万円以上。これは、国民の平均所得の約十倍程度である。 昨年4月には首相の給与が見直され、(当初は年収1900万円アップを提案したが反対されて)700万円アップで提案し直したそとか。改正前で月収222万円だから、今は280万円ほどか? これを安いとみるか高いとみるかは人それぞれだろうが、給料に見合った仕事さえしてくれれば良いと私は思う。 民間の場合だが、以前聞いた話だと、日本の企業では社長と平社員の平均的な給与格差は数倍程度。これがアメリカだと、数十倍にも拡がる。社長の給与が低いことを見て、がっかりする平社員もいれば、逆に苦労を分かち合う気持ちが高まる社員もいる。落胆する社員は、社長に将来の自分の姿を重ね合わせて落胆するのだろう。自分と社長の給料格差を嘆くのと、どちらが健全だろうか。 格差を許容できるのは、比較的裕福な人たちだ。貧しいという自覚があると、格差を許容できなくなってくる。この「妬み」の力を侮ることはできない。 ソ連ではペレストロイカ以降、養殖で成功した事業家の池に毒が投げ込まれた事件が起きたし、ロシア共和国になった今はプーチン政権による資本家逮捕がアメリカなどから懸念されているが、国内で懸念する声は少ない。 日本では、ゲーム・メーカーのスクエア(現スクエア・エニックス)が早期に能力給を導入しようとした際、年収600万円以下の社員には適用しないと社長が表明、「生活給の部分は手を付けない」趣旨を発表したのは、社員の反発を交わす効果があっただろう。
by kiyoaki.nemoto
| 2005-03-27 05:47
| ニュース
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